効果のあるチラシ作りには「書き出す」行為が必須
チラシを作る時には、はじめに情報整理から始めましょう。整理した情報を元に企画を考えていきます。ノートを用意して、たくさん書き出していましょう。
……と書いても、サラサラと流し読みしようと思われる方が多いものですが、本気で効果のあるチラシを作りたいとお考えであれば、ノートのご用意を。
自分の頭の中の整理、想像力の喚起には「書き出すこと」が一番です。
パソコンでも構いませんが、入力するスピードより、考えるスピードが速いという方は、アイデアを書き逃さないように、ノートに書くことをおススメします。
ていねいに書く必要はなく、読めれば走り書きでもかまわないので、どうぞ書き出してみてください。

では、チラシ作りで一番重要な情報整理と企画から。
1)情報整理と企画
まずは以下の7つの情報を書き出して、チラシ作りの原案の元を作ります。ふわふわしたイメージを具体化し、整理するために、そして気づいていなかった足りない情報を補うために必要な工程です。
書き出すのは、以下の内容。
書き出す項目
①目標
②対象層
③自分の詳細情報
④伝える主な内容
⑤有効期限
⑥メリット
⑦切り口
の7つです。順番に解説していきます。
①目標/このチラシの目標は?
作成するチラシの目標を決めます。
これは、具体的な数字での目標です。
「新商品紹介で客単価を〇%上げたい!」
「問い合わせ件数を〇人以上にしたい!」
「新規来店者数を〇人に増やしたい」
などといった、チラシを出す具体的な目標です。
ここをハッキリさせておかないと、ただやみくもにチラシを撒いただけ、という状態になってしまうので、きちんと目標を立てましょう。
チラシを出すのなら具体的な成果目標を立てておくのは必須です。目標を達成した時、及ばなかった時、さらにより良く改善するための目安になるからです。
そのチラシで、あなたはどんな目標を立てますか?

②対象層/誰に届けるチラシ?
あなたがチラシを届けたい相手です。なるべく対象を絞り込んで考えます。
「うちのサービスは誰にでも利用してもらえるから、みんなに届けたいんです!」という考え方はかえって逆効果です。汎用性を高くすると、チラシの内容がぼやけてしまい、結果的に誰にも届かないチラシになってしまいます。
チラシを受け取るその人はどんな人でしょう。
男性? 女性?
年齢層は?
どんなライフスタイル?
どんなことをしたら喜ぶ?
どんなことを考える?
……など、思いつくことをどんどん書き出して、対象を具体的にイメージできるように考えましょう。
身近にチラシの読者に当てはまりそうな人がいたら、その人をモデルに考えるのも有効です。
「多くの人」ではなく、読者が「1人の人間」として明確になってくると、どういうアプローチが効果的なのかも明確になります。
③自分の詳細情報/発信する人は誰?
あなたについての情報を書き出しましょう。
商品やサービスの紹介に熱を入れるあまり、発信者が誰なのか手薄な表記になってしまい、身元不明になっているチラシをよく見かけます。
全国レベルの知名度を持つ企業でない限り、自分が何者なのか、どういった存在なのか、身元を明らかにしましょう。発信元が不明な情報=そのチラシは信用してもらえません。
URLやSNS、電話番号、住所などの必要な情報を記載するとともに、自分がどんな仕事をしているのか、どんな姿勢で仕事をしているかなどが分かるキャッチコピーや説明が入るとなお良しです。
世の中の多くの商品が「良い製品」であることが当たり前になってきている今の時代、発信者の身元=簡単なプロフィールは、購入の決め手にもなる重要なポイントです。
チラシ下部の小さなスペースになりますが、発信者の想いやメッセージを入れることで、読者に安心を与えるコーナーにすることが出来ます。
発信者情報をはっきり提示しましょう。
④伝える主な内容/伝える内容を絞ろう
チラシ作りで留意したいのは「1チラシ1テーマに限る」という大原則です。
「この商品があなたにこんな素敵なことをもたらすから(またはあなたのお悩みを解決してくれるから)購入してください」というのが1テーマ。
また、せっかくチラシ入れるんだからと情報を盛り込みたくなるのは分かりますが、情報量が増えるほど、読者の注意は散漫になり、「ごちゃごちゃしてるから見なくていいや」となりますので要注意。
例えば、プロポーズする時、
「僕と結婚してほしい。ところで同僚の田中、辞めるんだって。それと僕の入ってるサッカーチームの試合、来週あるから見に来てよ。で、結婚してくれる?」
……と伝えたら、結婚したいの? 何が言いたいの? ついでなの?と相手を戸惑わせてしまいます。真意が伝わらない上に、メインのメッセージの大切さがぼやけてしまいます。
チラシも同様。
例えば居酒屋さんで
「昼のランチ始めました!」「漁港直送の新鮮な魚をその場でさばいてご提供!」「7時までに来店のお客様生ビール1杯無料サービス!」「ママ友グループランチも大歓迎!」「デザートブッフェ始めました」「全国各地から揃えた銘酒、飲み放題キャンペーン実施中!」……e.t.c.
と、盛りだくさんに煽られては、どこを見ていいのか分からず目が滑り、読者が混乱します。混乱しているうちに誰かからのLINEやSNSの通知が「ピロリン♫」と来て、そちらを見に行ったとたん、あなたのチラシのことなどもうすっかり忘れてしまいます。
「1チラシには1テーマ」
とても重要なことので忘れないでくださいね。
※企画内容によっては本筋に関連する内容は、コーナーを作って入れると有効なケースもあります。
また、チラシを読んだ読者に取ってほしいアクションも絞りましょう。
買ってほしい、来てほしい、知ってほしい、問い合わせてほしい、などいろんなアクションが想定されますが、どれかひとつを目立たせたほうが、読者を迷わせることなく誘導できます。
⑤有効期限/チラシに入れる有効期間はどうする?
チラシでアピールする内容でキャンペーンや特典などがある場合は、期限を切った方が効果が高くなります。
無期限なら、いつでも行ける、いつでも買えると思うと「また今度でいいかー」「そのうち行こう」と思われてしまいがちです。そして忘れられてしまいます。
あなたのお財布にも、無期限の割引券が入りっぱなしになっていませんか?
「このチラシのクーポンは来月末まで有効です」などの期限を設定することで、「それまでに行かなくちゃ損をしてしまう気分」という心理状態になります。期限を切ることが、行動を促すサポートになるのです。
チラシのサービス期間には、できるだけ有効期限を入れましょう。
⑥メリット/チラシの読者にはどんなメリットがもたらせる?
あなたのチラシに反応することで、「読者にはどんな“いいこと”が与えられるのか」をじっくり考えましょう。
ちなみにこれをマーケティング用語では「ベネフィット」と言います。覚えなくても全然かまいませんが、お客さんのメリットを「お客さん目線で」考えましょう。
例えば
「この商品を手に入れることで、もっと素敵な私になれるかも」
「このサロンに行けば、贅沢な一人の時間が手に入りそう」
「楽しいことがありそう」
「私の悩みが改善しそう」
などなど。
基本的に人は「自分軸」でモノを考えます。よかれと思って喧伝するサービスや商品のスペックの紹介は、押し付けるだけの情報になってしまい、「売り込み? 今は別にいらない」と思われてしまうもの。
読者に「自分には関係ない話」と思われてしまわないよう、常に「読者目線」で考えることを忘れないようにしましょう。
⑦切り口/どんな切り口で行く?
上記の⑥つの項目を書き出してみたところで、それらを俯瞰し、チラシの切り口を決めます。
上の①~⑥の項目を埋めていくと、この切り口を決めるのに必要な情報がハッキリしてくるので、チラシに入れる内容が明確になり、アイデアが浮かびやすくなります。
まずは上記で整理した内容をもとに、以下の項目をハッキリさせましょう。
チラシ作り、切り口の元
- 誰に
- 誰が
- 何を伝えて
- どうしてほしいか
これが抜けていると、とても分かりにくい効果の薄いチラシになってしまいます。
情報整理をして、この項目を考えることが、チラシ作りの「企画」です。
例えばヘアサロンを例にとってみます。
同じ「サロン来店」を促すチラシの場合でも、
パターン1
- 誰に/家族は大好きだけど毎日の育児家事にちょっとお疲れの子育て中ママ(30~40代)
- 誰が/ヘアサロン〇〇
- 何を伝えて/
- 「疲れたママにご褒美時間。時々は自分を労わって、また明日からリフレッシュしてがんばりましょう。ホッとする時間をご提供します」
- どうしてほしいか/来店予約してほしい
または、
パターン2
- 誰に/働くことが楽しくなってきたキャリアウーマン志向の女性(20代)
- 誰が/ヘアサロン〇〇
- 何を伝えて/
- 「仕事もプライベートもどっちも大切な、キラキラ輝くあなた。ライバルに差をつける、もっと素敵になれるご提案はおまかせください」
- どうしてほしいか/来店予約してほしい
といったさまざまな切り口が考えられます。上記で決めた想定層に合う展開によって、チラシの内容やデザインも変わってきます。ここは時間をかけてよく練りましょう。
さて、ここまで書き出すと、チラシの全体イメージ、ビジュアル、キャッチコピーがなんとなく頭に浮かんできた方も多いのではないでしょうか。
必要情報を書き出し、読者層を想定することが出来たところで、次はチラシの原稿、文章作成です。